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春の前のひと嵐~ビジネススクールのゼミ選考
私の通っているビジネススクールでは、2年生になると、それぞれが研究したい分野の先生のゼミに入り、修士論文の指導をしてもらうことになる。そのゼミ選びが先週から始まり、今まさに「たけなわ」という状況にある。

どんな具合かというと・・・
まず先生方から、募集人員や研究分野等を説明する機会があり、その後「オープンドア」といって、先生と話をする期間がまず約1週間設けられる。そして解禁日になると、先生から直接「内定」をもらうという次第だ。

オープンドアに際しては、自分の研究したいテーマと、今までの仕事の略歴を紙で持って行く。そして先生と生徒が相性があうか、どれくらいお互いが「本気」なのか、といったことを量る機会となる。

学生は18時くらいになると、図書館のあたりで井戸端会議をし、情報交換。そして当の生徒だけでなく、先生方も大変ナーバスになっている気配もするのだった。これはもう「就職活動」か、または「お見合い」の世界に近い!

取る側の先生にも沢山言い分があろうが、生徒は生徒で色んな側面から、希望ゼミを選ぶために思い悩む。自分のやりたいこと、先生と生徒の距離感、指導に対する熱意、先生の実績、OBとの絆、ゼミ出身者の就職状況、予想されるゼミメンバーのメンツetc...

さて昨日の真夜中0時から内定解禁となり、先生から生徒に対し、「うちのゼミに来てください」といった趣旨の連絡が始まった。快い自主性のもと、ヤフーの投票機能をつくってくれる学生がいて、ゼミが決定した人が票を投じ、みんなに空き状況がわかるようにしてくれた。また仲間内でメールや電話、チャットでの情報交換も始まった。「××さんは△△ゼミだろう」、「○○さん、おめでとう」といった具合。

この状況を、「まるでマーケットが開いて、閉じる・・・みたいな現象」と、うまいことを言う人がいた。

第一希望のゼミに残念ながら落ちてしまった人は、空きのあるゼミに行くことになり、新たなラウンドが始まるのだ。しかしながら、「例え第2希望以降のゼミだとしても、結果的にその人に合うところに行くものなんだよね、不思議と・・・」という先輩の話もあり、第一希望に落ちたからといって、落ち込む必要はないと思う。単純に「縁」のものであり、前向きな気持ちこそがすべてをよい方向に変えていく。

この嵐が去り、みんなが揃って落ち着くのはもう少し先みたいだ。
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by small-cherry | 2005-02-20 14:04 | ビジネス
焼肉トラジで受けた好サービス!にリピートの秘訣あり。
ビジネススクールに通っていながら、最近とんとビジネスに関してのことを書いていないので、たまにはそれらしいことを書いてみようと思う。

経験価値」というマーケティングの研究がある。従来の価格や合理性を訴求するのではなく、「場」の提供により、共感や驚きをお客様に与え、それをお客様自信が価値に変えることで、継続的な顧客になってもらうというものである。私は昨日それを体験することができた。

以前勤務していた会社の部下から、仕事のことでいろいろ悩みを持つ内容のメールが届き、経営の勉強をする身として会社組織の話を聞いてみたかったことと、何か彼女のためにアドバイスをすることができればと思い、昨日久しぶりに会って食事を共にした店でのことである。

焼肉レストランのチェーン「トラジ」といえばご存知の方も多いかと思うが、お肉が食べたいと一致した私たちは、六本木ヒルズの5階の「トラジ インターナショナル」にフラリと入った。すると、「ちょっと待ってください!」と、手を前にして私たちを制止し、腰から下はまるでボーリングのボールを投げたあとのようなカンフーポーズをするアジアン店員さん。「ハイ」といいながらも、意表をつかれて笑い出してしまった。

すぐに席に案内され、別の男性がやってきた。(あとで店長さんとわかった)頭上の透明なカバー(焼肉の煙の吸煙機につけられたもの)を指し、「これで頭をぶたないでください、席を立つ際にすっかり忘れて頭を打つお客様がいます。開店して1年半の歴史の中で3人いました・・・でもこのカバーは1cm高くても、1cm低くてもだめなんです。(へぇ~)これが煙を吸うには一番よい高さなのでお許しください」と大真面目に語ってくれ、親切な中にもユーモラスさを醸し出す。そして「入り口のコートハンガーよりも、床のほうが煙の匂いがつきにくいので」と、自ら私のコートをたたんで、床のかごに入れてくれた。(自分でやらせるところが普通なのでまたも好感度アップ)

意表をついたポーズで笑わせてくれたアジアン店員さんは、途中で私たちに「楽しく話していますか~?」「美味しく食べてますか~?」と声をかけてくれる。

話をしながら一通り食べ、サンチュが一枚と大根スティックが一本残ってしまった。アジアン店員さんが片付けるためにやってきた。「食べないの?」と、それらをつまみあげ、「もったいない、カワイソウ。大根体にいいよ、ダイエットにもいいよ」とユーモラスに、つぶやき風に片付けてくれる。お腹いっぱいだったとはいえ、本当にその通りだ。残してすまなかった!

食後。熱いおしぼりを持ってきてくれたアジアン店員さんの差し出すおしぼりを取ろうとしたら、おっと、悪戯をして手を引っ込めるじゃないか。またもや意表。そしてトラジのサービスであるアイスキャンディー、女性2人客だったことも功を奏したのか、アジアン店員さんは、チョコとミルクの2本をくれ、それからガムを「朝、昼、晩・・・」と数えて3枚くれた。ちょっとしたものでも、「もらう」という行為は、女性は大好きである。まして甘いものはいわんをや。そして席を立つ際には、店長さんが「頭打ちませんでしたか?大丈夫でしたか?」と声をかけてくれ、アジアン店員さんは、私が床に置いたバッグを手渡しし、丁寧さにも感動。

そうそう、元部下とこのレストランで話した肝心の相談とは・・・以前の勤務先は、業界で言うならば「小売」で、ブランドビジネス。どうしたらお客様にいいサービスを提供できるか、そして売上につなぐことができるのか、社員としてどんな意識を共有化すべきか・・・お肉をジュージューしながら、意見交換をしたのであった。最後に彼女と同意したこと、それはサービスの本質とは「このお店にあるんじゃない!!」ということである。

お食事も美味しかったけれど、一番よかったのは、店員さんの「期待を上回る」サービスであった。トラジが美味しい焼肉店であることは、周知のこと。それに加えて、お店の方に笑わせてもらったことや、ちょっとした心配りがあったからこそ、「楽しかったこのお店を選んでよかった!」という満足感が、「またここに来てみたい」と思わせてくれるのである。これぞ「経験価値」。最も属人的なサービスが、私に価値を与えてくれた。

お店を出て、「ああいうサービスをやっている店長さんがいいんだろうね」と歩いて3メートル、後ろで「ありがとうございました」の声。なんと店長さんその人が深々と頭を下げて見送ってくれていた。う~ん、接客の心得が最後までできている。気持ちいい。素晴らしい。

さて私に相談をしてきた彼女、このお店での経験を、ぜひ仕事の場で生かしてくれることを願いたい。

☆アジアン店員さんは、ゼラさんとおっしゃいます。またトラジさんで、楽しく気持ちのいい接客を受けてみたいと思います。
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by small-cherry | 2005-01-22 12:42 | ビジネス
福助再生-藤巻幸夫社長に期待します!
ご無沙汰しちゃいましたが、久々にブログを書かせていただきます。(ちょっと緊張)
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福助の藤巻社長の講演会に出かけた。

私が持った藤巻さんの感想は、「すごくパワフル!!」

この人がマーケターとして、いや人間力があるという面で、圧巻されたことを挙げてみると・・・

① 弾丸トーク
  
しゃべる、しゃべる!頭の回転が速いことと、藤巻さんの人柄が言葉に出て、ついつい話しに
引き込まれる。
喋るからこそ、「藤巻さんってこんな人なんだな」というのが、誰にでもわかりやすく、記号化される。

② 好奇心と行動力

伊勢丹に入社して2年間は、ほとんど友達と遊んだりせず、仕事の知識を増やすことを心掛けたという。
洋服の糸に興味を持てば、出入りのメーカに頼み込み、産地である愛知県の一宮市まで出かけ、糸の太さから染め方まで勉強。また売れるための商品を仕入れるためには、どうしたらいいか考えて思いついたのが、伊勢丹の若いお客様がどこに流れるか、その後をついていったという。そこで例えば渋谷のお店に入れば、その店名と電話番号を控え、電話をかけて取引をお願いしたりとか。
(伊勢丹勤務の方に伺うと、この会社にはパワフルバイヤーが結構いるらしい)

自分の足で現場を見て、知識を得るって、当たり前のようなことで、案外できていない人が多い。社会人になると忙しくて、ついついおざなりになる。それは私自身、反省させられた。
自分はあるブランド会社にいたが、本当は競争相手がどんなものを売り、どんなサービスを提供しているのか、会社から与えられるのではなく、自分の時間を使って見に行かなくてはいけなかった・・・頭の中でわかっていても、なんとなく仕事は回ってしまっていたから、努力を怠った気がする。(人と違うことをしたい!という方は、ぜひ「好奇心から生まれる行動力」を大事にしていただいたい。努力は何かの形で実を結ぶはず)

③感性

もともと美くしいものや、伝統文化にもとても興味があるようで、福助の新しいロゴにもそれが出ている。(日本で袴によく利用される、深い緑がかかった「鉄紺」と、勝ち色といわれる縁起のいい「柿色」を使っている)

伊勢丹のバーゲン売り場から、そしてバーニーズのバイヤーまで、色々な商品を見て、藤巻さんが考えたことは、「日本発のものを立ち上げたい」ということ。31歳のときであったという。
バーニーズから戻ったあと、藤巻さんが立ち上げた「解放区」というのはそのコンセプトの現われである。

恥ずかしながら私がビジネススクールの面接で話した志望理由が重なった。
「日本発のブランドを立ち上げ、アジア市場に売りたい」と、思わず言ってしまったこと。
これは藤巻さんの話を引用したのではなく、海外ブランドを扱う企業で、実際に商品を見て、触れ、そしてお客様と話して思ったことから端を発する。
―なんで日本人のサイズに合わないものをみんな買うの??

足の甲が高いのに、7万も8万もする靴を無理に買っては「痛い」といってくるし、足の長さや肩幅があわないのに、20万もするスーツを買っていく。
ブランド信奉もいいけれど、でもこの人たちが買い物をする訳は、日本のブランドに魅力がないからだというのが私の出した結論であった。デザインや、色の範囲の広さ、イタリア製の生地の風合い。本物のよさを知ってしまうと、それを追い求めてしまう。

またLVやグッチ、エルメスに代表されるように、ブランドには、歴史と信頼、憧れなどが築かれる。昨日や今日できた「店」には太刀打ちできない。旧福助という1882年創業の誰もが知る名前を持つ会社は、藤巻さんの「日本発」が実現できる素地を持っていると思う。

④ 人心掌握術

藤巻さんは、相手が苦手な人を見抜くことができるといい、そして人は変えられるとおっしゃっていた。
もし自分に苦手意識を持っている人がいれば、相手の喜ぶ話題をもちかけたり、ほめたりして、「巻き込むポイント」を作るそうだ。
それはビジネスにおいてチームを作ったり、対客先に対しても重要なポイントである。

あと部下との交流では、やる気のある人を7割、ない人を3割連れていき、やる気のない人を感化させるといっていた。

そして自分のなすべきことに、チーム各員がコミットすることは、企業の戦略上大切なことだ。

藤巻さんは、これから大きな壁がある。次の決算で「好成績」をつくること。
期待できそうな数字が見込まれるとおっしゃっていたので、大丈夫みたいだ。
しかしこれからも、福助の成長戦略をつくりあげなければいけない。
でも「パワフル」藤巻さんであれば、間違いなく、新生福助を大きくすることができるに違いない。

最後に、藤巻さんに好感が持てたのは、食べるのがお好きだといっていたこと。伊勢丹の「解放区」の名前が、目黒の「とんかつ とんき」から来ているというのにも頷けた。(多分、白木のカウンターが囲む厨房など、店内の開放的な雰囲気からとったのだと思います)

藤巻さん、頑張れ!!
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by small-cherry | 2004-11-20 12:02 | ビジネス
タリーズコーヒーについて
何年も前から「タリーズ」は気になるコーヒー店だった。

新聞などで時々見かける社長の松田さんは、私とほぼ同年代。
バブル期に入った銀行をやめ、スターバックス(以下スタバと略す)が日本に上陸してファッションとして受け入れられて流行する中、同じコーヒーを出してもスタバとはちょっと趣向を変えたタリーズを日本で展開。店舗が増えるたびに「頑張っているんだな」と、同年代の活躍に心を躍らせ、密かにエールを送っていたのだった。

その頃、私は神谷町の外資系の会社で働いていた。同じビルの1階にあったスタバより、5分ほど歩かなくてはいけなくても、美味しいアイスやデニッシュを売っているタリーズの方が好きだったことも応援の確固たる理由だ。屋外以外禁煙のスタバとの決定的な差別化は、分煙室が確保されていること。愛煙家も嫌煙家も行くことができる。

ただ店舗の絶対数ではスタバの圧勝だ。神谷町の次に転職した青山一丁目にある会社で働いていたときには、すぐ近くにあったので度々行ったものの、学生となった今ではほとんど学校と自宅の往復になるので、近接してなぜだか3店舗もある地元のスタバに行かざるをえない。

しかし先日麹町で見つけて久々に入ったタリーズで、サイドメニューのデザートや新しく出たというデリの工夫に驚き、スタバとの差別化が相変わらずきちんとなされていることに感心した。スタッフの感じのよさもスタバとは比較にならないほど良かった。(face to faceの対応がマニュアル化されていないところがいいのだと思う)

そしてレジにおいてあった松田社長の本、「すべては一杯のコーヒーから」に気づき、アマゾンで取り寄せて読んでみた。(2年も前に出ていたとは。もっと早く読めばよかった・・・)

この本を読んで、タリーズがなぜ良いコーヒーショップだと思うのかがよくわかった!

もともと幼いときから「食」に関心のあった松田さんは、コーヒー以外のメニューにも美味しいものを自分で探してきて置いていること、そして感じのいいスタッフのサービスは、第一号店の銀座店を苦労して立ち上げアルバイトスタッフや社員に対して直接指導してきた頃からのホスピタリティーが受け継がれていること、そして1番感動したのは、松田さんが「情熱と信念」を持った経営者であることが、とてもよく伝わってきた。

私はスタバではコーヒーは飲めども、食べものはお腹がよほどすいたときにしか食べない。あまり美味しくないからだ。ここ何年かタリーズを意識してメニュー開発をしており、最近はケーキも置いて努力をしているが、やはりタリーズのサイドメニューの美味しさには負けている。そして店舗の数が増えていく中で、スタッフのサービスが明らかにスタバは悪い。のろのろと新人がつくるコーヒーが、バリスタのコーヒーと胸を張っていえるわけがない。オーダーしたメニューと違ったものを出されたことも何度かある。先日は豆乳ラテを頼んだら、ホイップクリームがついてきた・・・。

タリーズがスタバのように数の展開をめざしているのかはわからないが、出店を増やすにしても、クオリティーを落とすようなことにつながってほしくない。立地調査や店舗のスタッフのきちんとした教育(コーヒーの入れ方や、スタッフへの接客ポリシーの意識付け)を行ったうえでの店舗運営をしていると思うが、その方針は今までどおりであって欲しい。

タリーズは経営者松田さんの顔が見える会社だ。
3年ほど前に出した「和」を意識した「KOOTS GREEN TEA」の経営、そして今回読んだ本からの想像だが、日本やアジアの食文化を海外にも展開したいという意欲が松田さんにはあると思う。食を通じて人に喜びを与えたい人なのであろう。

上場後もいろんな重責があると思うが、これからも益々活躍して欲しい。同世代としては励みになることもあり、自分の夢や希望を実現する努力をしてきている松田さんを心から応援したい。頑張れ、松田公太さん!

追記:松田さんの本「すべては一杯のコーヒーから」(新潮社)は、経営者としての気概が溢れる良書。人間としての魅力も伝わってきたのでお薦めの一冊。
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by small-cherry | 2004-09-19 07:45 | ビジネス
吉野家社長の話を聴いて・・・
先日、吉野家社長の阿部さんの講演会に行ってきた。

牛丼が店頭からなくなるときには吉野家に食べに行ったし、前期の組織論のテストに取り上げられていたこともあり、関心を持って参加したのだが、元々バンドをやっていて音楽をやるために東京に出てきたと快活に話す、ウイットに富んだとても明るい社長さんで、こういうタイプの人だから、BSE問題のような社運を揺るがす事態が起きても、社員がついていこうと思うんだろうな・・・と感じた。

講演の中で、
「影を消そうとすると、光を失う。光は放たなくてはいけない。
欠点は欠点として改善しなければいけない。
光を消さないように、何を変えなくてはいけないか、ということを考えるべき」とおっしゃっていた。

過去の倒産やBSE問題のように、そのときどきの「危機」を乗り越えるため、新しいことに取り組んでいる阿部さんだからこそ、真実味を持って伝えられる言葉だと思った。過去の倒産時には、自ら社員の研修にあたり、財務数字を読めるように教育したと聞く。今回の牛丼の代替メニューである豚丼やカレー丼しかり。牛丼がなくとも利益率をある一定のラインから落とさぬように、できる限りの工夫をしている。

阿部さんが言う欠点というのは、「競争上の不利益」や「危機」だけではなく、その固有の人やモノに備わる生来の「欠点」に当てはめてもよいと思った。

私自身、欠点はた~くさんある。
でもそれを知りながら、行動するのとしないのでは大違いだ。隠すのではなく、欠点をアドバンテージに変える「意志」こそが、生きるうえでの知恵なのかもしれない。

吉野家フリークではないのだが、牛丼が解禁になった暁には、苦労された阿部さんと祝杯をあげる気分で、吉野家に足を運ぼうと思っている。
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by small-cherry | 2004-09-12 09:03 | ビジネス