タリーズコーヒーについて
何年も前から「タリーズ」は気になるコーヒー店だった。

新聞などで時々見かける社長の松田さんは、私とほぼ同年代。
バブル期に入った銀行をやめ、スターバックス(以下スタバと略す)が日本に上陸してファッションとして受け入れられて流行する中、同じコーヒーを出してもスタバとはちょっと趣向を変えたタリーズを日本で展開。店舗が増えるたびに「頑張っているんだな」と、同年代の活躍に心を躍らせ、密かにエールを送っていたのだった。

その頃、私は神谷町の外資系の会社で働いていた。同じビルの1階にあったスタバより、5分ほど歩かなくてはいけなくても、美味しいアイスやデニッシュを売っているタリーズの方が好きだったことも応援の確固たる理由だ。屋外以外禁煙のスタバとの決定的な差別化は、分煙室が確保されていること。愛煙家も嫌煙家も行くことができる。

ただ店舗の絶対数ではスタバの圧勝だ。神谷町の次に転職した青山一丁目にある会社で働いていたときには、すぐ近くにあったので度々行ったものの、学生となった今ではほとんど学校と自宅の往復になるので、近接してなぜだか3店舗もある地元のスタバに行かざるをえない。

しかし先日麹町で見つけて久々に入ったタリーズで、サイドメニューのデザートや新しく出たというデリの工夫に驚き、スタバとの差別化が相変わらずきちんとなされていることに感心した。スタッフの感じのよさもスタバとは比較にならないほど良かった。(face to faceの対応がマニュアル化されていないところがいいのだと思う)

そしてレジにおいてあった松田社長の本、「すべては一杯のコーヒーから」に気づき、アマゾンで取り寄せて読んでみた。(2年も前に出ていたとは。もっと早く読めばよかった・・・)

この本を読んで、タリーズがなぜ良いコーヒーショップだと思うのかがよくわかった!

もともと幼いときから「食」に関心のあった松田さんは、コーヒー以外のメニューにも美味しいものを自分で探してきて置いていること、そして感じのいいスタッフのサービスは、第一号店の銀座店を苦労して立ち上げアルバイトスタッフや社員に対して直接指導してきた頃からのホスピタリティーが受け継がれていること、そして1番感動したのは、松田さんが「情熱と信念」を持った経営者であることが、とてもよく伝わってきた。

私はスタバではコーヒーは飲めども、食べものはお腹がよほどすいたときにしか食べない。あまり美味しくないからだ。ここ何年かタリーズを意識してメニュー開発をしており、最近はケーキも置いて努力をしているが、やはりタリーズのサイドメニューの美味しさには負けている。そして店舗の数が増えていく中で、スタッフのサービスが明らかにスタバは悪い。のろのろと新人がつくるコーヒーが、バリスタのコーヒーと胸を張っていえるわけがない。オーダーしたメニューと違ったものを出されたことも何度かある。先日は豆乳ラテを頼んだら、ホイップクリームがついてきた・・・。

タリーズがスタバのように数の展開をめざしているのかはわからないが、出店を増やすにしても、クオリティーを落とすようなことにつながってほしくない。立地調査や店舗のスタッフのきちんとした教育(コーヒーの入れ方や、スタッフへの接客ポリシーの意識付け)を行ったうえでの店舗運営をしていると思うが、その方針は今までどおりであって欲しい。

タリーズは経営者松田さんの顔が見える会社だ。
3年ほど前に出した「和」を意識した「KOOTS GREEN TEA」の経営、そして今回読んだ本からの想像だが、日本やアジアの食文化を海外にも展開したいという意欲が松田さんにはあると思う。食を通じて人に喜びを与えたい人なのであろう。

上場後もいろんな重責があると思うが、これからも益々活躍して欲しい。同世代としては励みになることもあり、自分の夢や希望を実現する努力をしてきている松田さんを心から応援したい。頑張れ、松田公太さん!

追記:松田さんの本「すべては一杯のコーヒーから」(新潮社)は、経営者としての気概が溢れる良書。人間としての魅力も伝わってきたのでお薦めの一冊。
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by small-cherry | 2004-09-19 07:45 | ビジネス
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